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行ってくれた、というわけで、こういう人が仲間にいると大助かりです。
さて、英語の国でそのへんにいる人をつかまえて、「ボランティアってなんのことですか」と聞けば、まず返ってくる答えは「志願兵」かもしれません。徴兵されたり、お金で雇われたわけでもないのに、自ら申し出て、戦場に向かおうというという人たちのことです。
また、法律の世界では、「ボランティア」とは「無憤労務提供者」のことだそうです。読んで字のごとし。確かにそうともいえますね。とはいうものの、法律用語ってヤツは、とつい思ってしまいます。ほかになにかないの、と辞書で先をたどると、「義務なく他人の債務を支払う者」とありました。おっと、このボランティアには、そう気軽になるわけにはいきません。
植物学の世界では、「自生植物」のことをボランティアといいます。タネをまいたおぼえもないのに自分勝手に生えてくる、というわけで、雑草はみんなボランティアしていたのです。確かにボランティアにとって、雑草のごとくたくましくというのは、大切な条件だと思います。
ところで、英語でVolunteer a Song、つまり、歌をボランティアする、なんて表現もできますが、「ねえねえ、ここで僕が1曲」なんて、日本でもカラオケでは、このたぐいのボランティア活動がさかんなようです。
さて、こう見てくると英語の「ボランティア」には次のような共通項が浮かび上がってきます。
1. 自由意志に基づく積極的な行動、
2. みんなのため、他者のためにと願って、
3. みかえりや代償は求めずに。

 

 

 

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